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マウス – 村田沙耶香

マウスとは、ハツカネズミ、臆病者。内気な女の子。そして・・・という。
素晴らしかった。ここ最近で一番のヒット。
以下にネタバレを含みます。

あらすじ

小学5年生、主人公の律はとても真面目で、答案を埋めるようにコミュニケーションをとる。
クラスでのカーストは中の下。
同じクラスの瀬里奈は繊細すぎて、クラスの邪魔者。
そんな中、とあるきっかけで、律は瀬里奈に接する。答案を埋めるようにではなく、自分の言葉で。
それは悪意交じりのコミュニケーションだったけれど、瀬里奈の表層を変えていく。
律と瀬里奈は中を深めていくけれど、やがて瀬里奈はカースト上位の女の子たちのグループに引っ張りだこになり、疎遠になってしまう。

時は経ち、律は大学生になり、瀬里奈と再会する。
瀬里奈は本当の自分で外に出ていくことを始め、律は自分の臆病さと対峙し、乗り越えようとする。

感想

私は真面目で、クラスメイトとの関係性に葛藤はなく、いじめはされる側でもする側でも見る側でもなく、居心地の悪い思いをしたこともあまりない。
けれど、共感できる心の動きがたくさんあったし、そのことに癒された。
そして今は、人にどう思われるかをほとんど気にせず生きていて、それはただただ、気にするかどうかというだけなのだ、と思う。
起きることのすべてが面白く、物語に引き込まれた。それでいて、気の合う友達と話せたようでうれしくなった。
余談だけれど、服をどう着ようか考えていることに、一つの視点を提示してもらえたのもよかったな。

美しい表紙のハードカバーはこちら。

文庫もでています。